今日はとっておきの砂漠体験をしたい旅人に、おすすめのゲストファームを紹介したいと思います!

実はこちらのファームは日本人の奥様と南アフリカ人の旦那様、そしてかわいい子供達の家族が自給自足からスタートして、少しずついい感じに手作りされているファーム兼キャンプ場です。(ファームといっても日本のような牧草地帯にあるような牧場でなく、どこまでがファームなのかわからないほどの広い敷地に、放牧で牛や羊などを飼っていたりするのがナミビア式!)
以前はナミブ砂漠で一番有名な、SossusvleiやDeadvleiのツアーガイドをされていたお二人。この国立公園に隣接する、広大な1万3千ヘクタールの土地を手にいれ、現在はゲスト用に食事や宿を提供しながらガイドをされています。広さはなんとこの1万3千ヘクタール。日本で4番目に広い猪苗代湖より大きいのだから驚きです。まだ本人たちですら自分たちの土地を回り切れていないという。
Mr.ブッシュマンが教えてくれたこと
メインガイドは通称「ブッシュマン」。

このゲストファームのオーナーでもあるご主人は、昔からブッシュマン(現コイサン族)をとてもリスペクトしていて、そこから名前をつけたのだそう。どこへ行くにも裸足で生活しています。
砂漠の気候や環境、動植物、ブッシュマンの暮らしや歴史などはナミビアのガイドの中でもトップクラス。筆者も今までにいろいろな砂漠のツアーに参加していますが、ブッシュマン族や砂漠を愛しているからこその彼の探究心からくる知識に驚かされました。とてもわかりやすいので、もっともっといろいろなことを知りたくなってきます。
ファームは平坦な場所だけではなく、岩山や谷、崖、砂丘・・・さらには昔ブッシュマンが生活の場としていた洞穴などがあって見所がたくさんあります。ブッシュマンが狩りに使っていた道具やダチョウの卵の殻からつくったビーズなどもそのまま残されていたり、クリスタルや大理石などの原石もごろごろ。普段みている磨かれた石がどのように岩の中に形成されているのかなど、発見もたくさんあります。
ツアーは一日ツアーのほか、モーニングツアーやサンセットツアーなどがあり、季節や時間帯にあったおすすめの場所に連れて行ってくれます。予約時に相談するといいでしょう。
南部アフリカ料理やBraaiに酔いしれる
旅の醍醐味といえば、普段味わえないローカルの味を楽しむこと。

キャンプサイトにはゲスト専用のBraai(BBQ)スペースや水道も完備されていますが、ここではお任せでお料理もお願いしてしまうのがおすすめです。ナミビアではローカル料理を出すレストランは少ないので、実はナミビア旅行ではあまり食べることができないかもしれない、南部アフリカ料理もお願いすることができます。
YURIさんはレストランだけ開いても大盛況しそうな腕前なのですが、パンやビスコッティ、ビルトン(ジャーキーのような干したお肉。味付けが絶妙)も手作りします。写真のソーセージもYURIさんの手作り。
Braaiでは、Mr.ブッシュマン自ら焼いてくれた絶妙な焼き加減の美味しいお肉や自家製ソーセージは絶品です!
動物好きには、世界一の贅沢なBAR

母屋(メインハウス)にはBARがあります。このBARの正面に作られた水場には、特に乾季の日が落ちる頃から明け方までの間、たくさんの野生のシマウマやオリックスなどが集まってきます。信じられないと思いますが、この写真はスマホで撮ったものです。そんな距離。動物たちはグループになって水を飲みにきて、さらに次のグループ・・・と朝まで続きます。
特によく集まってくるシマウマを観察していると、水を飲む順番や役割があったり、時には別のグループと対決したりもするのも見ることができます。BARと水場までの距離は数十メートル。動物たちの息遣いや迫力の戦いを見ながらのお酒はここでしかできない体験です。こんな贅沢なBAR、ナミビア中探してもなかなか無いと思います。(国立公園の水場は観測スペースとの間にフェンスが張られていて、近いとはいえ少し離れています。)
夜風に吹かれ、星空を眺めながら
季節によりますが、基本的に雨が降らない砂漠地帯なので、テントの中ではなくて、さらっと気持ちのよい夜風を感じ、外に引っ張り出したキャンピングベッドの上で星空をみながら眠る究極の贅沢を体験。新月には満点の星空。以前の記事でも紹介していますが、この地域は世界3大星空自治区に制定されているほどの人工的な明るさのない真っ暗な地域なので、ほんとうに降ってきそうな星空を楽しめます。
筆者は2度ほどお邪魔していますが、ラッキーにもどちらもほぼ新月でした。
流れ星がもいくつもいくつも。お願いし放題ですね。笑
アフリカの大地の朝日。世界が色づいていく数十分間だけの"The TIME"

「朝日がみたい!」とお願いして、早朝に朝日の絶景ポイントに連れていってもらいました。もちろん、この1万3千ヘクタールにいるのは私たちだけなので、どこで見ても人の気配や人工物のない大パノラマの絶景なのですが、できればMr.ブッシュマンのお気に入りの場所で見てみたい。
早朝は少し冷えるのでフリースをお借りして、小高い丘へ。この丘の上までは車では難しいので自力で登りました。そんなに大変ではないれど、岩山で薄暗いので足元は注意が必要です。
日が昇ってくる前から徐々に空の色が変わってきます。世界が美しく色づく瞬間。日が登りはじめると、あっという間に真っ暗な夜から優しい朝の景色へと変貌します。
朝ごはんは砂丘で。
ナミビアに来てからというもの砂丘に魅了されてしまった私なのですが、最高のブレックファーストを体験。
砂丘で朝ごはん!風がある日などは難しいので、条件が良くないとできないオプションです。

砂丘に到着したらさっそくMr.ブッシュマンと砂についた足跡をたどってWhite Ladyという名前の蜘蛛を探しに。この蜘蛛は求愛ダンスをするので、巣のまわりに無数の足跡があります。その付近を丁寧に探していくと地面がふたのようにパカっと空いて蜘蛛の巣があります。

ほかの動植物の話を聞かせてもらい、周囲を探検ツアー。その後はお待ちかねの朝ごはんです。YURIさんのパンはナミビアイチ美味しいといっても過言ではないのではないでしょうか。美味しいっ!!
おすすめは二泊以上

ツアーはとにかく見どころがたくさん。母屋にあるプールで遊んだり、子供達と遊んだり、ぼーっとしたり。二泊でもあっという間に時間がすぎてしまいます。Sossusvleiのある国立公園に宿泊するのもいいのですが、もし車があるならばこちらのファームは同じナミブ砂漠でも、『観光地』ではないナミブ砂漠を観光できるのでおすすめです。
目印はCampsiteという看板とくつ。C14道路を北からSolitalia方面に南下していくと左手にあります。